2月末に大阪と東京での来日公演が決定しているイギリスのバンド『CHVRCHES』(チャーチズ)
2018年にリリースされた『Out Of My Head』では『水曜日のカンパネラ』のコムアイをゲストヴォーカルに迎えたことで話題となりました。
そんなこともあり、今回、チャーチズの来日公演では、水曜日のカンパネラがライブのサポートアクトに決定しました。つまり、彼らが同じステージに立つことが予想されます。
今回はそんなチャーチズと水曜日のカンパネラの音楽をおさらいしていきましょう!
コラボ曲『Out Of My Head』
この二組を掘り下げていく前に、彼らがコラボレーションした楽曲をお聴きいただきましょう。
非常に日本の音楽よりのサウンドスケープが印象的で、どちらかといえば、チャーチズがゲストアーティストなのではないかと思ってしまうほど、コムアイの存在感が目立ちますが、曲が展開を見せるにつれて、チャーチズのカラーのようなものが広がり始めます。
80年代や90年代の、どこか懐かしいエレクトロポップのようなオシャレに現代に蘇らせたような印象を受けます。
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まさかのコラボ。
普通にコムアイちゃんの声って知らないで洋楽って感じで聴いてたびっくり
こっちのカルチャー向こうのカルチャーが一つになったこの曲、なんか聴いていてめちゃくちゃ楽しい。ありがとう水カンさん、ローレンさん(^^♪
CHVRCHES
まず、チャーチズの解説から。
イギリスはスコットランド・グラスゴーの3人組エレクトロポップ・バンド『CHVRCHES』
2011年から活動を開始し、瞬く間に世界で人気を博すバンドになりました。
メンバー構成
- ローレン・メイベリー(ボーカル)
- イアン・クック(シンセサイザー、ピアノ、ギター、ベース、ヴォーカル)
- マーティン・ドハーティ(シンセサイザー、サンプラー、リードボーカル)
元々は各メンバーが別々のバンドに所属していたチャーチズ。
3人で製作したデモ音源が手応えのある出来栄えだったため、正式にバンドとして活動を始めたそうです。
当初はバンド名を『Churches』としていましたが、読み方はそのままに、「u」を「v」に変更。現在の『CHVRCHES』となりました。ブルガリ(BVLGARI)と同じフックのきかせ方ですね(笑)
これまでに、アルバムを3枚リリースしているチャーチズ。1stアルバム『The Bones of What You Believe』からチャーチズは世界で注目される存在となりました。
それ以降の作品も1stアルバムによって生まれた世間の期待値に屈しない傑作ばかりです。
CHVRCHESの人気曲
The Mother We Share
1stアルバム『The Bones of What You Believe』からのナンバー『The Mother We Share』
エフェクトの掛かったスキャットが神秘的でメランコリックなイントロを生み出しています。イントロとは対照的にサビはポップでキャッチーな仕上がりというギャップも素敵です。
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海外
彼女が1988年生まれだなんて信じられないな。見た目も歌声も10代みたいでキュートだ。
大好きな曲だよ。いい仕事してる。
国内
曲がクッソ良くてボーカルがクッソ可愛いとか最高かよ。あと、今後こういう感じのエレクトロが流行ってほしいな 。
80年代後半から90年代前半を感じさせるけど決して古臭くない感じGood
Miracle
彼らの得意とする80年代辺りのサウンドは控えめなナンバー『Miracle』
ここ数年のアメリカのメインストリームのEDMような、力強い電子音とビートを感じることができます。
90年代のロックサウンドもうまく織り交ぜていることも、この曲の魅力の一つと言っていいでしょう。
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海外
素晴らしいパフォーマンスのよる素晴らしい曲だ。
彼女はさらに成長を続けるね。
ファンタスティック!!
国内
ドラマチックかつローレンのヴォーカルワークがevery open eyeより哀しみが宿っている。今回の作品は,エレポップを越えてnewウェーヴとfuturebassを意識したサウンドに印象を受けました。
より壮大になって帰ってきた!
Grafitti
3rdアルバム『Love Is Dead』からのナンバー『Grafitti』
イントロでリスナーの心をガッチリ掴んで離さないことが彼らの音楽の真骨頂であることがこの曲で顕著に表れています。
サビでは、ローレンスの力強くも澄み切った歌声に圧倒されます。ブーミーなシンセベースのサウンドがこの曲に独自のフィーリングを生んでいる事にも注目して聴いてみてください。
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海外
センチメンタルでクールなエレクトロポップ。MVも良くできていているね。
何年も前からこの曲を知っている気分になる。
国内
アルバムの中で一番すきな歌最高ですね
graffitiっていうかgravityな
Clearest Blue
ケミカル・ブラザーズのようなタイトでライトなエレクトロビートが気持ちいい『Clearest Blue』
曲が進行しても、壮大にはなり過ぎないという塩梅にチャーチズのセンスを感じます。
モダンなダンスフロアと神々しい森のコントラストが美しいミュージックビデオにも注目!
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海外
曲の後半は完全に80年代のニューウェーブだね。サイコ――!
このアルバムの曲には一切ハズレがないね。
国内
これからもっと日本の聴き手もふえるのでしょーかね? いまのうちに騒いどこー!!
最初は曲調にハマって次に歌詞見て泣くこれがいつものスタイル。この曲は特に歌詞が良い!
水曜日のカンパネラ
2012年結成の日本の音楽ユニット『水曜日のカンパネラ』
EDMやエレクトロポップをベースとし、そのアンニュイでアンダーグラウンドな感性のある音楽性で、中高生の間でカリスマ的にな存在となっています。
海外でも、その知名度は急上昇しており、今回のコラボレーションに繋がったと考えられます。
メンバー
- コムアイ(ボーカル)
- ケンモチヒデフミ(作曲・編曲)
- Dir.F(ディレクター)
Dir.Fがコムアイを誘ったことがキッカケで発足した『水曜日のカンパネラ』
結成当時はYouTubeで作品を配信し、徐々に注目を集めていきました。
ライブではコムアイの特技である鹿の解体をパフォーマンスとして披露するなど、奇抜な演出で根強いファンを獲得してきました。
かなりのペースで楽曲をリリースしてきており、インディーズ時代のものも合わせると90曲近い楽曲を、デビューからの7年の間で世に放っています。
水曜日のカンパネラの人気曲
桃太郎
その名の通り日本でもっとも有名であろう童話を舞台に展開していくナンバー『桃太郎』
コミカルなMVと歌詞に気を取られて、見落としがちですが、楽曲自体はとても本格的。
こんな曲をマイナー調のシリアスな音使いで完成させてしまうところが、彼らが只者ではないことを証明しています。
脱力感のあるラップも見事で、誰にでもマネできるものではありません。
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海外
「ジョジョの奇妙な冒険」より奇妙なものを見せられているね
何を言っているか分からないけど、良い曲だね。
国内
数年前に聞いて頭から離れんくなって忘れた頃に聞きにきてしまい、また脳内リピートしまくってる。
海外の方が「どなたか、彼女は何と言っているのか教えてくれませんか?耳から離れないのですが訳しても何を言っているのか分かりません」みたいな事聞かれると、「…私も分かりません…」ってなって黙る
一休さん
これまた、タイトルそのままに、あのトンチで有名な僧侶「一休」のことを歌った『一休さん』
タイトルのイメージとは対照的に、中国のような世界観の煌びやかなMVに目を奪われます。
ラップでの音の外し方というか、東北訛りのようなメロディーは吉幾三からのインスパイアでしょうか?アウトロのベースのフレーズも秀逸です。
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海外
寂しさを感じた時、この曲を聴くと元気になるんだ。
これが日本の音楽とK-POPの違いなんだ。日本の音楽は90年代以降、驚くべきミュージシャンを多数輩出してきたんだ。
国内
聞いた瞬間、衝撃的だったなぁ… 何度聞いてもノリ好いなぁ (^^♪還暦を過ぎた「仏教のお爺ちゃんの私」をもノリノリにさせた歌。
僕もとんち効かせて生きていこうと思いました。
シャクシャイン
北海道の特色や特産を歌詞の盛り込んだ異色のナンバー『シャクシャイン』
ご存知の方も多いとは思いますが、タイトルのシャクシャインというのは、1600年代に松前藩と戦ったアイヌ民族の長の名前です。
こんな歌詞の曲を制作しようとした彼らの発想力には脱帽ですね。
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海外
最初の1分でファニーで素晴らしい曲だと思ったけど、それから、ディープな曲に聞こえてきた。良い曲だ
曲にもMVにも驚かされたよ。
国内
クラスにいるちょっと変わってるけど、めちゃくちゃ気になるアイツって感じ。
アメリカと韓国の音楽シーンが昔から同じようなMVばかり撮ってマンネリ化している最中…、日本も付随していくと思いきや、インディーなシーンでここまでこだわったビデオが作られているという事実に感動してしまう。
マッチ売りの少女
ピアノやサックスの音が強調されたナンバー『マッチ売りの少女』
MVでは、彼氏目線でコムアイの日常を楽しめるかと思いきや、突然の後頭部流血!それでも、続いていく2人の日常が、不可思議ながらも見る者たちを惹きつけます。
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海外
DVを傍観している気分になるよ。美しい声だし、良い曲だよ。でも何が起こっているんだ。
様々な感情に同時に浸ることができる。幸せの中に隠されたメランコリーを。人は幸せに掴もうと夢見て、現実世界の悲しみと悲劇のゆっくりと押し潰されるんだ。
国内
曲の内容とは関係なしに、PVの意味が、DV受けてる女の子が自殺しようとしているように見えるんだけど、コムアイの無邪気な可愛さに癒されて不快感がない
水曜日のカンパネラの楽曲は、それ自体意味のない言葉の羅列による、いわゆるラップ曲が中心だ。しかし、そのタイトルとそれら言葉とをあわせて聴いたとき、えもいわれぬ感慨に捕らわれることが多い。
公演日程
そんな注目の公演の日程はこちら。
- 大阪 2019/2/26(火) Zepp Osaka Bayside
- 東京 2019/2/28(木) 豊洲Pit
- 東京 2019/3/1(金) 豊洲Pit
チケットはまだ残っています。
気になる方は是非チェックしてみてください。
なお、注意点として2月28日の公演と2月26日、3月1日の公演とでは、水曜日のカンパネラの出演スタイルが少し異なります。
水曜日のカンパネラとして楽曲を披露するのは2月28日の東京公演のみで、その他2公演はチャーチズのパフォーマンスにゲストヴォーカルとして、コムアイが出演するようなので、お間違いないように!
まとめ
日本のカリスマ性溢れるアーティストと世界で活躍するアーティストのクロスオーバーが2月末にライブ会場で起こります。
これを機に、海外と国内のアーティストの垣根がさらに低くなり、海外アーティストが日本の音楽シーンを盛り上げながら、日本の素晴らしい音楽が世界で認知されることを願います。