Nona Reevesの最新アルバム『未来』の収録曲をレビュー!

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昨年2018年、メジャーデビュー20周年という節目を迎えた『Nona Reeves』(ノーナ・リーヴス)。

高いレベルで複雑に構築された音楽は音楽ファンだけでなく、多くのミュージシャンをも虜にしています。

そんな彼らが3月13日にリリースした16枚目となる最新アルバム『未来』で新たなスタートを切りました。今回はこのアルバム『未来』の楽曲を紹介していきましょう。



プロフィール

メンバー

西寺郷太(ボーカル、メイン・ソングライター)
奥田健介(ギター、キーボード)
小松シゲル(ドラム)

早稲田大学のサークルを介して出会ったメンバーにより、1995年に結成されたノーナ・リーブス。
当初は現在のメンバーに以外にベーシストとギタリストが在籍するも、1997年に脱退し現在の編成に落ち着きます。
ブラックミュージックやビートルズなどのバンドサウンドを基盤に、ポップネスとソウルをクロスオーバーさせたオリジナリティー溢れるサウンドの楽曲をリリースしています。

『Nona Reeves』という名前の由来は、メンバーがリスペクトするR&B/ソウルミュージシャン、マーヴィン・ゲイの娘ノーナ・ゲイと、モータウンの伝説的シンガー、マーサ・リーヴスから、それぞれ名前の一部を取り、つなぎ合わせたものと言われています。



16thアルバム『未来』

 

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未来
<トラックリスト>
01.未来
02.ガリレオ・ガール
03.今夜はローリング・ストーン feat.RHYMESTER
04.Physical
05.Sad Day
06.プレジデント・トゥナイト
07.Go Home
08.Sorry JoJo
09.Aretha
10.Disco Masquerade
11.遠い昔のラヴ・アフェア

未来

アルバムと同タイトルのトラック『未来』でアルバムは幕を開けます。

とても勢いのある楽曲で始まる辺りはノーナ・リーブスに取って新鮮と言えるでしょう。
ベースは林幸治(TRICERATOPS)が担当しています。

ガリレオ・ガール

1曲目の勢いを受けて、さらに弾けるナンバー『ガリレオ・ガール』

底抜けに明るいダンスチューンで、このアルバムに多様性を生み出しています。
80年代の音楽を彷彿とさせる気持ち良さがあります。

今夜はローリング・ストーン feat.RHYMESTER

日本の元祖ヒップホップグループ『RHYMESTER』(ライムスター)をゲストに迎えた『今夜はローリングストーン』
以前にもライムスターのメンバー、宇多丸をゲストに迎えた『LOVE ALIVE』という楽曲はあるものの、これまでラップを前に出したものではありませんでした。

ポイント

ピコ太郎の『ペンパイナッポーアッポーペン』(PPAP)で耳馴染みとなったカウベルのサウンドも印象的です。

Physical

7拍子で複雑なリズム展開を繰り出す『Physical』
時には、6拍子に聞こえたりするトリックが施されたこの曲は、大学時代から音楽を極めてきた3人だからこそ成せる技と言えます。

Sad Day

泣きのギターフレーズが曲の雰囲気を決定づけるナンバー『Sad Day』
アウトロのシンセサイザーのサウンドも聴きごたえたっぷり!

プレジデント・トゥナイト

後半のトップを飾るのは『プレジデント・トゥナイト』
明るくストレートな側面とソウルフルなグルーヴ感を併せ持つ秀逸なナンバーとなっています。

『未来』同様、 ベースは林幸治(TRICERATOPS)が担当しています。

Go Home

スティービー・ワンダーのカバーソング『Go Home』
オリジナルの楽曲にはシンセサイザーのサウンドが豊富に盛り込んでいるのに対して、こちらはノーナ・リーブス的なバンドサウンドで構成されています。

Sorry JoJo

複数のサンプリングされた声と、切ないピアノのメロディーから始まる『Sorry JoJo』
アコースティックギターのサウンドが、生傷のような心の痛みを表現しています。

Aretha

ベースラインが歌うように曲中を泳ぎ回る『Aretha』
とても力の抜けたファルセット交じりの歌声も心地いいナンバーです。
ブラスサウンドもこの曲のキャラクターを引き出す役割をになっています。

Disco Masquerade

イントロでは『Earth Wind & Fire』を連想してしまった『Disco Masquerade』
終盤でも尻すぼみになる気配は感じさせません。

シティーポップのように弾むギターサウンドがGOOD!

遠い昔のラヴ・アフェア

アルバムを締めくくるのは、この世に存在する9割のバラードが嫌いと語る西寺郷太が手掛けるバラード『遠い昔のラヴ・アフェア』
バラードが嫌いだからこその一味違った切り口で奏でられる、ピアノの音色が切ない1曲となっています。



アルバムの総評

ここまで、洗練されながらもポップなアルバムを総評すること自体が恐れ多いですが、全楽曲に共通しているものがありました。それは「気持ち良さ」。

アッパーなサウンドの楽曲はもちろんのこと、バラードでも気持ちの良いグルーヴを感じることができます。
そして、聴き終えると、良い意味で腹八分の満腹感があり、もう一度気に入った曲だけ搔い摘んで聴いてしまうようなアルバムになっていると感じました。

これまでにアルバムを16枚リリースしてもなお、進化し続けるという常人では成し得ない伝説を、現在進行形で実現させていくバンドが『Nona Reeves』なのです。

みんなにとっての『Nona Reeves』とは?

今回の『未来』リリースに対して、多くのミュージシャンや著名人から、「ノーナリーブスとはどういった存在であるか」という内容のコメントが特設サイトに記載されました。

宇多丸(RHYMESTER)

今回のアルバムに参加し、プライベートでも交流のある宇多丸(RHYMESTER)からのコメントです。

NONA REEVESとは
「聴けばいつでもハートをティーンエイジャーに戻してくれる、東洋一のポップ・マシーン」
である。

そもそも郷太くんとは、一緒にDJやってても「兄弟か!?」と思うくらいツボが完全に一致しているので、彼らの作る曲が僕にハマらないほうがおかしいのです。いつもウキウキさせてくれてありがとう!

YUKI

元JUDY AND MARYのボーカリストYUKI
彼女の作品にノーナ・リーブスが参加するなどの交友があります。

NONA REEVESとは
「本醸造 超辛」
である。
温めると淡麗になり、酔っ払う。
(温まったグルーヴはより洗練されたサウンドを聴かせ、音楽で酔わせる)

Megu(Negicco)

新潟在住のネギをPRするために誕生したアイドル・ユニット『Negicco』のメンバーMegu

西寺郷太がグループに楽曲提供するなどの接点があります。

NONA REEVESとは
「最高!!!」
である。

多くのミュージシャンに愛され、たくさんの影響を与えた、3人!
connieさんもノーナさんからたくさんの影響と刺激を受けて、Negiccoに反映してくださり、たくさんの名曲が誕生しました。大先輩なのに、ノーナさんを見ていると、音楽は楽しい!音楽って最高!と一番大切な事を思い出させてくれます。これからも3人が作る音楽、楽しみにしていますね。最後に声を大にして言わせていただきます!!
NONA最高~~~!!!

坂本真綾

奥田健介がライブのサポートや楽曲を提供しているシンガーソングライター、坂本真綾

NONA REEVESとは
「3人」
である。

長く活動することは大変ですが、進化し続けることはもっと難しい。NONAが長年愛され進化し続けているのは、この3人だからで、3つの歯車が絶妙に噛み合っているからなのだろうなと思います。それぞれが色んなアーティストの作品に参加されていることも、いい形でNONAの音楽にフィードバックされているのかな。ひとりでやっている私には味わえないような、3人ならではの可能性がたくさんあるんだろうなと思うと、羨ましいです。

やついいちろう(エレキコミック)

お笑い芸人でありながら音楽に精通し、音楽関連のイベントには必要不可欠なやついいちろう
クラブや大型ロックフェスティバルでもDJとしてオーディエンスを沸かせるアーティストでもあります。

NONA REEVESとは
「コロッケ」
である。
コロッケって最初は洋食を真似して作ったものだったらしいんですが、それがすっかり日本独自の美味しい食べ物になったって歴史があって。ノーナにもそういう楽しさを感じます。コロッケってとても手軽でみんな大好きだし。それって一番POPだって事だから。

高橋健介(LUCKY TAPES)

ノーナリーブスと対バンの経験がある3ピースバンド『LUCKY TAPES』からは高橋健介がコメントを寄せています。

NONA REEVESとは
「風
である。

首都高速を車の窓を開けて駆け抜けるような“疾走感”という意味でもあるんだけど、窓を開けた時に部屋に入ったそよ風の優しさだったり、くるくると吹くつむじ風の遊び心だったり。とにかくノーナのどの曲を聴いても風が吹く景色が浮かぶんですよね。そんなバンドほかにいないなって。 風って太陽の熱で空気が温められるから起こることなんですけど、3人の音楽への熱さは楽曲の中に風を吹かせているんだと思います。

ライブ情報

アルバムのリリースに伴う全国ツアーが発表されています。
その名も『THE FUTURE 2019』

ノーナリーブスのスキルフルな演奏を間近で感じることのできる良い機会ではないでしょうか?

THE FUTURE 2019

5月3日(金・祝)
会場:新代田FEVER
時間:Open 17:30 / Start 18:00

5月4日(土・祝)
会場:新代田FEVER
時間:Open 16:00 / Start 16:30

5月11日(土)
会場:心斎橋 Music Club JANUS
時間:Open 16:30 / Start 17:00

5月12日(日)
会場:名古屋 ell.FITS ALL
時間:Open 16:30 / Start 17:00

5月18日(土)
会場:札幌 KRAPS HALL
時間:Open 17:30 / Start 18:00

5月25日(土)
会場:福岡 DRUM SON
時間:Open 16:30 / Start 17:00

6月1日(土)
会場:渋谷クラブクアトロ
時間:Open 17:00 / Start 17:30

<追加公演>
6月23日(日)
会場:F.A.D YOKOHAMA
時間:Open 16:30 / Start 17:00

主催イベントも要チェック!

ノーナ・リーブス主催のイベントも開催されます。

信州いいやまノーナ・フェス 2019
出演:NONA REEVES / 堂島孝平 / 堀込泰行
会場:飯山市文化交流館 なちゅら (住所:長野県飯山市大字飯山1370番地1)
日時:2019年8月3日(土)
Open 15:30 / Start 16:00

まとめ

アーティストが認めるアーティスト『Nona Reeves』
メジャーデビュー20周年を経てリリースされた『未来』はポップでありながら、強烈な濃度を持つアルバムとなっています。
アルバムが気に入った方は是非ツアーにも足を運んでみてください。




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