Nightcore(ナイトコア)の著作権は大丈夫? Tik Tokでも人気の新ジャンルだけど..

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近頃よく耳にする音楽のジャンルがあります。それは Nightcore(ナイトコア)

今回はNightcore(ナイトコア)音楽の「著作権」についてお伝えします。

 



激増する新ジャンル「ナイトコア」著作権は大丈夫?

Nightcore(ナイトコア)とは、既存の曲のピッチとテンポを上げる(一般的に1.25倍速)という非常にシンプルな手法を使ってアレンジされた楽曲を指す言葉です。

これをリミックスと呼べるのかどうかは賛否両論ありますが、男性の声ですらピッチをあげることで、女性の声のような可愛らしい響きになり、どこかダンスミュージックのような雰囲気が得られます。

Tik Tokなどで人気を博していることは確かです。例えば、こんな曲。

Nightcore Timber

Nightcore - Heartbeat (Marcus & Martinus)

聴いたことのある人もいるのではないでしょうか?

ただTik Tokで使用されるすべての楽曲は権利の問題もあって、ピッチが変更されているようですけどね。これについては、、また後程説明します。

ナイトコアの名前の由来

この「ナイトコア」という名前は、このジャンルのパイオニアであるトーマス・S・ニルセンとステファン・オハラ・ソデルホルムによるDJユニットの名前「Nightcore(ナイトコア)」が語源となっています。

彼らが既存の楽曲のピッチとテンポを上げて、楽しんでいたことが現在のNightcore(ナイトコア)に繋がりました。

とても簡単に作れてしまうナイトコアは現在、SoundcloudやYouTube上でかなりの数のナイトコアリミックスが配信され専門のチャンネルまで存在しています。

しかし、それらのリミックスに対して、「合法なのか?著作権侵害にならないのか?」という疑問の声が囁かれています。

実際のところはどうなのでしょう?

ナイトコアと著作権の関連性についてのリサーチをご紹介します。

 



ナイトコアの著作権侵害や違法性は?

現在、SoundcloudやYouTube上にアップロードされているナイトコアは無断でリミックス、公開していると考えられます。

つまり、著作物の無断使用。原曲の制作者は自身の曲がリミックスされ、アップロードされていることなど何も知らないということです。

なので、何らかのキッカケで、制作者に自分の曲がリミックスされ無断でYouTubeに上げられていると知られた場合、法的処置をとられる可能性は十分あります。

つまり、著作権保有者がどう思うか次第!

YouTubeでは、著作物する侵害する音楽を使って収益を得ていると認識されると、収益化を無効にされたり、収益が原曲の権利者へ行くなどの処置がとられます。

トラブルを避けたいのであれば、無断でアップロードするのは控えたほうが良いでしょう。

個人で楽しむためにリミックスするのは問題ないので、リミックス入門感覚で挑戦してもいいのではないでしょうか。

 

アンチも多いナイトコア

YouTubeにてかなりの人気ジャンルとなっている Nightcore(ナイトコア)。しかし、このジャンルに対してアンチが多いことも頭に入れておきましょう。

  • ピッチとテンポを上げただけの音楽をジャンルとして認めることができない。
  • 一切の技術を必要としないリミックスを作品のようにアップしている。
  • なんで萌え系アニメ画像とセットなのか?

など、批判の声も多数あります。

つまり、原曲の著作権保有者も、Nightcore(ナイトコア)に難色を示すタイプの人間である可能性は十分にあるということを頭に入れておきましょう。

 

海外では許されても日本では許されないことも

海外では昔から、他のアーティストの楽曲をサンプリングとして使用するなどの時代背景があるため、リミックスに対して寛容な雰囲気があります。

自身の楽曲を、自ら友人である他のアーティスト数人にリミックスを頼んだものを一枚のアルバムにするなど、他人が自分の曲をリミックスするのを楽しんでいる風潮さえありあます。

Trap Nation のような既存の曲をリミックスした楽曲を堂々と配信し、トップチャンネルにランクインしていることからも、海外のリスナーやアーティストの音楽に対する価値観が違うことが窺えます。

一方、日本ではというと、リミックスアルバムはかなり少数派。市民権を得ているものでもカバーアルバムくらいですよね。Trap Nationのような人気チャンネルもありません。

つまり、日本人の私たちが楽曲(特に邦楽)を無断でリミックスして、アップロードするのはリスクがあるということを忘れずに!

もちろん、無断で商用利用することは海外でも間違いなくNG!

 

あなたが作ったナイトコアが悪用されるケースも・・・

ナイトコアが急増することで更なる問題が起こっています。

それは悪質な無断流用。YouTube上にアップロードを無断で流用することで、利益を得ている人達がいるそうです。その上、原曲とは全く違うタイトルを使用するなど、取り締まりをくぐり抜けています。

ナイトコア自体がかなり単純なリミックスなので、自分でリミックスしたものが、偶然、他人のものと似てしまったといえば、まかり通ってしまうこともあるのだとか・・・

無断使用が更に悪質な無断使用を呼んでいる状態と言ってもいいでしょう。

元々は収益を目的としていないリミックスも、一部の非常識な人間に悪用されて、ナイトコアのイメージを悪化させてしまう原因になります。

悪用された先で著作権関連の問題が起きれば、利用されたあなたにも何かしらのペナルティーが科せられるかもしれません。

例えばこんな感じです。

安易なナイトコアのアップロードな避けましょう!

 

なぜTik Tokでは曲のピッチが変えられているのか?

これまでのリサーチを読んで「ちょっと待って?」と思った方は少なくないはずです。

そう、今話題のTik Tokではありとあらゆる楽曲がピッチとテンポを変えて使用されています。

そしてその大半はピッチを上げたリミックスが施されています(ピッチを下げられたものもあるかも知れませんが)。つまり、ナイトコア化されているわけですね。

これについて、ピッチを上げた方が可愛くてポップだからと思っていた人も多いはずです。私もそう思っていた人間の1人です。そして、可愛く聞えるのも事実です。

しかし、今回のリサーチ結果を基に考えてみると、法的にあまりクリーンでないのでは?と考えてしまいます。

でも安心してください。Tik TokはJASRACとパートナーシップを結んでいます。つまり、自分以外が作った曲を使用することが可能となっているわけです。

そして、全曲がピッチなどを変更されているのにも理由があります。

パートナーシップを結んでいても、Tik Tok上で原曲のままでの楽曲の使用は「原盤権」の侵害になってしまうのです。つまり、法に触れないためには、リミックスが必須になるのです。

というわけで、ピッチとテンポを変えるだけで可愛くポップに仕上がるナイトコアが手法手法として使われているのでしょう。ちゃんと理由があったというわけですね。

 

安心してナイトコアを作ってアップする方法はないの?

それでは、著作物侵害の心配をせずにリミックス、アップロードする方法は無いのでしょうか?

著作権フリーの音源なら可能かと思い調べてみましたが、長さの変更など、素材としての加工は許されるようですが、度を越した加工は問題となる可能性があります

かなり、あいまいな表現ですが、ナイトコアにリミックスするということは、大きく曲の雰囲気を変えてしまうので、控えた方が良いというのが私の意見です。

どうしてもという人は著作権フリーの音源を扱うサイトやチャンネル、もしくは、制作者、著作権保有者に確認の連絡を取ってみてはどうでしょう?

どれほどの加工を「過度」と捉えるかは人それぞれですからね。

本来は「著作権のない、または放棄されたもの」を意味する「著作権フリー」という言葉ですが、現在では、著作権を有しながらも、誰でも自由に(多少の条件はあります)使用できる著作物のことを指す言葉だということを覚えておきましょう。

 



まとめ

比較的に新しい音楽のジャンルである「Nightcore(ナイトコア)」。

それゆえに、まだまだ無法地帯のようにアップロードされており、数もどんどん増えていくかもしれません。

ですが、著作権侵害のリスクがある上、悪意のある人間に利用される可能性もあるものなので、アップロードせずに個人で楽しむことをオススメします。

くれぐれも、無断での商用利用はしないように!




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