2019年ロックの殿堂候補アーティスト7組を一挙紹介

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1年を総括して、顕著な活躍を見せたアーティストに賛辞を贈るグラミー賞とはまた一味違った音楽の式典があるロックの殿堂

正式名称は『ROCK & ROLL HALL OF FAME』

この授賞式は、最初の音源が発表されてから25年が経ったアーティストを対象に選考を行います。式では受賞者や彼らと関わりのあるミュージシャンによるパフォーマンスも行われます。

この授賞式では故人も殿堂入りの対象となり、歴史的に偉大な業績を残したアーティストに敬意を表するためのイベントです。

今年は3月29日にブルックリンのバークレイズ・センターで開催されるロックの殿堂。既に7組の候補アーティストが正式発表されています。

今回はこの7組をご紹介しましょう。



ロックの殿堂候補アーテイスト7組

Radiohead(レディオヘッド)
The Cure(ザ・キュア―)

Def Leppard(デフ・レパード)
Roxy Music(ロキシー・ミュージック)
Janet Jackson(ジャネット・ジャクソン)
Stevie Nicks(スティーヴィ―・ニックス)
The Zombies(ザ・ゾンビーズ)



Radiohead

海外の音楽やロックを聴かない人にとっては、誰それ?的な存在かと思いますが、世界の音楽シーンにとって彼らは最重要バンドと言っても過言ではないイギリス出身のバンドです。

今年メジャーデビューから27年目を迎えるバンドですが、これまでにない音楽を作るという点においては、まだまだ最前線を走り続けるバンドです。

デビューして間もなく、後にロックの歴史に残る名曲として認知されることとなる『Creep』をリリースし、イギリスとアメリカの両国で大ヒット。放送禁止用語が含まれているにも拘わらず、厳粛なイスラエルでもヒットするほどでした。

彼らの出世作となるわけですが、あまりの人気からか現在はライブでこの曲を滅多に演奏しなくなっています。

Creep

君は特別な天使、でも僕は気持ち悪い変わり者。

そんな自虐的な片思いの歌詞で多くのナード気質な青少年のアンセムとなった『Creep』

こういったオルタナティブなギターロックバンドとして成長していくのかリスナーが思いこんでいるのをよそに、彼らは前人未到の領域に足を踏み入れることとなります。

この動画に寄せられた海外の反応

レディオヘッドのメンバーはこの曲を嫌っている。それでも、この曲は特別さ。この曲は単なる一発屋ソングじゃないということを彼らに知ってほしいな。この曲のおかげで多くの人が救われたんだ。

これは紛れもなく、10代の少年たちの苦悩に向けてのアンセムだ。

Paranoid Android

ハード・ロックやプログレッシブ・ロックのようギターアプローチの一方で、教会音楽やブラジル音楽の要素まで含む大作『Paranoid Android』

大きく分けて4部構成になっているので、昨年話題になったクイーンの『ボヘミアン・ラプソディー』と比較されることもしばしばある曲です。

今聴いても、脳の処理速度が追いつかないようなナンバーです。

この動画に寄せられた海外の反応

一体僕はいま何を見せられていたのか見当もつかないよ

この曲は、現代社会で若くして純粋な心を失っていく子供達のことを歌った曲だと思う。目に触れるべきでないものに晒されることでね。

Lotus flower

ダウナーで浮遊感のあるサウンドと特徴的なダンスが印象的な『Lotus Flower』
トム・ヨークにしか出せないファルセットが最初から最後まで楽しめる曲となっています。

この動画に寄せられた海外の反応

この曲を自分達の結婚式でプレイしたんだ。そうすると4人が踊りだした。最後にはみんな釣られて踊っていたよ。

レディオヘッドはいつも時代の遥か先を行くバンドだね。だから多くの人が彼らの音楽を理解できないでいるんだ。今世紀のベストバンドであり、歴史上最高の曲さ。

トム・ヨークは授賞式欠席?

今回のロックの殿堂の式典に関して、あるニュースが話題になっています。

そのニュースの内容とは、レディオヘッドのフロントマンであるトム・ヨークが式典に出席しないというものです。

4月7日ある公演に向けて忙しいと理由での欠席となりますが、元々こういった名誉に興味が無いことをインタビューでトム・ヨークは語っています。また、他のメンバーの参加も明らかになっていません。

ちなみに、トム・ヨークは今年のフジロックに『THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES』としての来日が決定しています。



The Cure

厚い化粧で目は真っ黒。ルックスは現在のヴィジュアル系のようなイングランド出身のバンド『The Cure』
しかし、その音楽性は現在日本で聞こえてくるヴィジュアル系とは全く違います。

軽やかな風通しで、シンセサイザーなどの80年代サウンドをうまく取り入れたロックサウンド。いわゆるニューウェーブというジャンルにもカテゴライズされる彼ら。

しかし、2019年の現在に聴いても古く感じさせないところは、さすがロックの殿堂にノミネートされるだけのことはあります。

私は、彼らの音楽を聴いた後にそのルックスを知ることとなるのですが、やはり驚きました。活動当初は見た目通りのパンクサウンドをベースに活動を行っていたようですが、次第にその音楽性は変化していき、これから紹介する楽曲のようなスタイルとなったのです。

結成から41年経った2012年に、デヴィッド・ボウイと共に活動した経歴のある新メンバー「リーヴス・ガブレルス」をギタリストとして加入させるなど、現在でも進化することに対して貪欲なバンドです。
今年はフジロックへ、ヘッドライナーとしての来日も決定しています。

Just Like Heaven

これぞ80年代サウンドというサウンドを放出しながらも全世代の音楽ファンの心を撃ち抜くような普遍性を兼ねそろえた『Just Like Heaven』

途中で耳に飛び込んでくるシンセサイザーのサウンドがニューウェーブらしいですね。

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この曲の美しさを表現できる言葉が見つからないな。

兄弟がこのバンドのことが大好きだったから、バンドでコピーしてあげたんだ。

文字通り、天国みたいだ。

Let's Go To Bed

ニューウェーブとは少し違ったサウンドの『Let's Go To Bed』
ギターの音は殆どなく、エフェクトの効いたベースとドラムが軸となっているディスコチューンです。

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時代が全く違うよね。こんなMVが現代でもたくさん見たいんだけど、今は世の中がコントロールされ過ぎていて、クリーンでいないといけないという風潮にある。深刻な状態だよ。

想像の範疇を抜け出した作品。純粋に驚かされる。

この曲を聴くと、子供時代を思い出すよ。なんてノスタルジックなんだろう。

In Between Days

16ビートを織り交ぜて、ドライブ感のある独特のニューウェーブサウンドを作り上げている『In Between Days』

当時にしては、なかなかアーティスティックなミュージックビデオにも注目です。

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リリースからこれだけの月日が経っても、以前すばらしいね。みんな分かってくれるよね?

14歳から彼らの音楽を聴き続けて現在48歳。これからも聴き続けるし、大規模なライブでの彼らの雄姿は決して忘れないわ。

彼らのことを好きになれない人達がいるとすれば、それはその人達に何らかの問題があるね。

Def Leppard

1977年から活動してきたイングランド出身の『Def Leppard』
これまでの長い活動期間を通して、ハードロックやグラムロックを基盤に音楽業界に多大な影響を与えていきました。

1987年にリリースした『Hysteria』は全米で1200万枚のセールスを叩き出す記録的ヒットを生み出しました。

数年に一度のペースで来日公演も行っている日本のリスナーとも関わりの深いバンドです。数回に及ぶメンバーチェンジを繰り返しながら、今日に至るまで活動を続けてきた彼ら。

単なる不仲によるメンバーチェンジではなく、メンバーの死を乗り越えての新メンバー加入など、これまで決して平坦とは言えない道のりを歩んできた彼らが今回ノミネートされるのは当然と言ってもいいのではないでしょうか。

彼らの強い絆がいかに強いかを表すエピソードがあります。

1984年、デフ・レパードの二代目のドラムのリック・アレンが、交通事故に遭い、左手を切断するという痛ましい出来事がありました。

しかし、デフ・レパードはリックをドラムから外すことなく、右手と両足で演奏可能なドラムセットを特注で製作し、リックはバンドを去ることなくバンドは現在に至るまで活動を継続することができました。

Hysteria

デフ・レパードの歴史的な代表曲『Hysteria』

メタルやハードロックを得意とするデフ・レパードにしては、比較的にクリーンなギターサウンドが特徴。
マルチトラックでレコーディングされたボーカルの歌声も印象的です。

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リック・アレンは最高のドラマーだな。

デフ・レパードの楽曲のなかで最高のナンバーだ。

80年代の音楽は至ってシンプルだ。愛と平和、そしてハーモニーなんだ。だからこの時代の音楽は人々の記憶に残る。今から100年後もこの曲は現在と同じように響き続けるだろう。

Roxy Music

イギリス出身の芸術性の高いグラムロックを中心とするグループ『Roxy Music』

現在ソロとして活動しているブライアン・イーノがしばらくの間在籍していたことでも有名です。1971年に結成されたロキシー・ミュージックですが、1976年に一度解散。

しかし、バンドは1979年に再結成。この直後に初来日公演を行っています。その後、もう一度解散をするなど、不安定ながらも今年結成から48年迎えるバンドです。

More Than This

80年代前半を象徴するようなサウンドの『More Than This』

ボーカル、ブライアン・フェリーの倍音の効いた歌声はまるで彼1人でコーラスワークをこなしているかのような錯覚を起こさせます。

アウトロが以上に長いのもこの曲の特徴です。

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これ以上に完璧な音楽なんてあるのか?イントロを聴いただけで、気持ちいいフィーリングに包まれてしまう。

この曲も、ブライアン・フェリーの歌声も素晴らしい。ただオープニングの彼の立ち姿には違和感があるけれど・・・

インストゥルメンタルに終わりを迎える曲の中では過去最高のものじゃないかな。

Janet Jackson

今年の2月に来日公演を成功させたばかりのジャネット・ジャクソンも選出されています。

彼女の名前を聞くと「マイケル・ジャクソンの妹」という肩書きを思い浮かべる人も少なくないとは思いますが、ジャネット・ジャクソン」は「ジャネット・ジャクソン」。他の肩書などいらない本物のアーティストです。

10人兄弟の末っ子としてこの世に生を受け、その内、マイケルを含む5人が音楽グループ「The Jackson Five」を結成するなど、音楽に恵まれた環境で育った彼女は16歳の頃から音楽活動を本格的に開始。

音楽性もさることながら、マイケル顔負けのダンスパフォーマンスのスキルがあり、日本を代表するアーティスト安室奈美恵などにも大きな影響を与えてきました。

Rhythm Nation

どこから見てもカッコイイと思える1曲『Rhythm Nation』

MVの中ではアーティストという言葉よりエンターテイナーが似合う姿を披露しています。
女性の憧れの的になるというのも納得がいきますね。

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未だにこれを超えるミュージックビデオは出てこないね。

こういった作品がなぜ世に出てこなくなったのか理由を知りたい。なぜアーティストたちは80年代や90年代のようにイノベーティブで人々を魅了する作品を作り出さなくなってしまったのかを。

Janet Jackson x Daddy Yankee - Made For Now

ルイス・フォンシの大ヒット曲『Despacito』にも参加したことで注目を受けている「Daddy Yankee」(ダディー・ヤンキー)とのコラボ曲
『Made For Now』

ジャネットが今をトキメクアーティストとタッグを組み、トレンディな音楽にも挑戦したこの曲を聴けば、彼女が未だに限界を設定せずにチャレンジを続けていることがよくわかります。

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自分が黒人であることを誇りに思うよ。

再生回数1億に値する作品だ。

幸せそうなジャネットを見れて幸せだ。

Stevie Nicks

『フリートウッド・マック』のメンバーであり、シンガーソングライターとしてソロで活動する『Stevie Nicks』

ロックでパワフルな歌声が印象的なシンガーです。

1978年にはフリートウッド・マック名義でグラミー賞を受賞した経歴もあります。両親が経営するバーで、4歳の頃から人前で歌声を披露していたという、長いキャリアの持ち主です。

For What It's Worth

清涼感のあるカントリー調のナンバー『For What It's Worth』

アコースティックギターの潔いサウンドに少し枯れたスティーヴィ―・ニックスの声がよく似合います。

この動画に寄せられた海外の反応

この曲には本当に感動したよ。ステレオの前に座って毎夜毎夜この曲を聴いた。この曲には本当に救われたんだ。

いつも完璧で、いつも美しい。そしてこの曲も愛おしいわ。私の目にはスティーヴィ―・ニックスが悪く映ることなんて絶対にないのよ。

The Zombies

1961年にイギリスで結成されたバンド『The Zombies』

彼らの楽曲『Time Of The Season』は大ヒットし、アルバム『Odessey and Oracle』はローリング・ストーン誌の選ぶ「歴代の偉大なアルバム500」の100位にランクインしています。

『Time Of The Season』がシングルカットされ、アメリカで大ヒットする頃には、バンドは解散しており、それ以後、キーボードのアージェントとヴォーカルのコリンの2人でゾンビーズの名義を使ってライブを行う状態が続いています。

Time Of The Season

日本人でも一度は耳にしたことがあるであろう超名曲『Time Of The Season』

シンプルながらクセなるベースラインは一度聴くと忘れることができません。ミュージックビデオを見るとモノクロであることからも分かるように、1960年代に一世風靡したナンバーです。

改めて聴くとエレクトリックピアノのようなサウンドが前衛的なサウンドを構築していますね。

この動画に寄せられた海外の反応

1960年代で最もセクシーな曲だ。

この時代はきっと素晴らしかったに違いない

5回もリプレイしてしまったよ。こんなの僕だけかな?

まとめ

ロックの偉人たちに敬意を表するためのイベント『ロックの殿堂』

どのアーテイストが殿堂入りしてもおかしくない強者ばかりです。無数に存在する名曲たち。あなたの知らなかった過去の名曲に出会うチャンスではないでしょうか?




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